2018年1月放送開始のドラマ「トレース-科捜研の男-」の原作漫画「トレース 科捜研法医研究員の追想」について、主人公・真野礼二が追いかける一家惨殺事件があります。
悲惨な事件の犯人を追い詰めたい真野礼二。
事件の真相はどこにあるのでしょうか?
トレースのあらすじ
科学捜査研究所の研究員の仕事は、とても地道なものです。
警察の組織でありながら、鑑定の厳正さを守るために、「真実を究明することのみを目的とする」機関です。
鑑定で出た結果が全てー当然ですが、警察の捜査に不利な結果になることもあるはずです。冤罪被害を作らないためにも、科捜研という存在は重要な役割を果たしているのです。
重要なことをやっている機関での日常業務は、「とても地味」です。
科捜研の法医科の日常業務は、ほぼDNA鑑定にかける証拠を分析するための試料作りです。
次々鑑定依頼された証拠を試料にしてDNA鑑定にかける、果てしない作業の繰り返しの日々です。
検査機器も高精度になれば、取り扱いの慎重さを必要とします。
地味で、緊張感を伴う仕事です。
沢口ノンナは大学院での研究生活に終止符をうち、科捜研に入ってきました。
しかし、試料づくりと分析に明け暮れる日々に、仕事の未来を見出せない日々が続いていました。
そこへ、出向先から帰ってきた真野礼二と出会います。
真野は試料作りと分析の繰り返しに執念を持っていました。
試料から何も検出されなくても、証拠品の別の部分から犯人の痕跡を推理し、試料を作り分析にかけて、証拠を見つけることもあるーそんな研究員だったのです。
「真実を追求する」という一貫した姿勢で、鑑定に挑む真野の姿は、やがて沢口ノンナの仕事に対する姿勢に影響を与えるようになっていきました。
一方の真野は、科捜研での実績を積み上げながら、解明したい事件を持っていました。
真野のその事件のために、真実のみを追求できる科捜研での仕事を決意して入ってきた人物だったからです。
真野の家族を殺した犯人を考察
真野礼二の体験した23年前の事件。
小学生だった礼二が学校から帰宅すると、居間には父と母と姉の血まみれの死体がありました。
そして、小学生だった礼二の連絡で現場にきた警察官・虎丸は、二階で礼二の兄が自殺しているのを発見します。
自殺した兄の義一のそばには遺書が残されていて、警察は義一が両親と妹を殺害後、自殺した事件として、源義一を被疑者死亡のまま書類送検して事件は解決しました。
しかし、残された源礼二は、「こんなの全部デタラメだ」「真実を暴く」ことを小さいながら決意していました。
源姓を真野に変えた礼二は真実を追求することを誓いながら、科捜研で優秀な研究員として職務に当たっていました。
真野の家族を殺した犯人を考察
真野礼二は、科捜研で仕事をする側ら、個人的に自身の家族の事件の真相を探っていました。
当時小学生だった真野礼二は知らなかったことが、時を経て明らかになってきました。
源義一は学校でいじめにあっていました。
いじめていたのは3人-壇浩輝・佐保優作・新妻大介です。
兄の義一へのいじめはエスカレートし、義一の妹であり礼二の姉・仁美も巻き込んでいました。
義一を殺すと脅して3人は、仁美を強姦していました。
殺害された仁美は妊娠していました。
事件を調べるなかで、当時仁美の担任だった先生と接触した礼二は、仁美が先生にいろいろ相談していたことを知りました。
真野礼二は、23年前の事件の証拠を調べ、仁美の胎児のDNAを入手していました。
礼二の予想は裏切られ、仁美の胎児の父は3人ではありませんでした。
義一をいじめていた3人の内の一人・新妻大介は、礼二に会った時、いじめのリーダーが、壇浩輝だったこと、事件当日、礼二の父親に呼び出されていたことを打ち明けました。
呼び出された3人の中で応じたのは新妻だけでした。
しかし、家に行くと家族が殺されていて、義一は自殺していました。
義一の死体のそばにあった遺書にいじめのことが書いてあったので、新妻は持ち帰りました。
つまり第一発見者は、真野礼二ではなく、本当は新妻大介だったのです。
礼二に打ち明けた翌日、新妻は殺害され、23年前礼二の家があった場所で発見されました。
ちなみに仁美の胎児の父親を探すためのサンプルは 佐保の場合、孤独死した老人との親子鑑定するため、息子としてやってきた佐保優作のDNA鑑定の際、採取しました。
新妻は真野と会った時、唾液を採取しています。
壇浩輝は、現在警視庁刑事部長です。
真野礼二が驚くことに壇浩輝は自ら唾液サンプルを差し出しました。
真野が壇浩輝が犯人ではないかと疑って探っていることを知っていたのです。
事件当時、壇浩輝の父・崇は、警視総監でした。
真野は壇浩輝の父が事件をもみ消したのではないか?と疑っていたのです。
事件当時、かけつけた若い警察官だった虎丸も、事件にきな臭いものを感じていました。
叩き上げで警視庁捜査一課までたどりついた刑事ですが、事件の鑑定で科捜研に出入りする中で真野礼二に気が付き、「この事件に深入りするのはやめろ」と助言しています。
仁美の胎児の父親が誰かは振出しに戻りました。
ここでクローズアップされてくるのが、仁美の当時の担任だった先生です。
真野礼二に仁美の情報を教え、協力者のようにふるまっている先生ですが、仁美から相談を受けた当時、警察への連絡をやめさせた人物でもあります。
仁美と先生は、本当に生徒と先生というだけの関係だったのでしょうか?
さらに、殺人事件の犯人が仁美を妊娠させた人物とは限りません。
事件当日、家に壇浩輝・佐保優作・新妻大介の3人が呼び出されていました。
新妻が1人だけ呼び出しに応じて家に着いた時は、事件は起こった後でした。
他の2人が行かなかった証拠はどこにもありません。
真野礼二の家族を殺害した犯人はいまだにわかりませんが、私は仁美を妊娠させたのは先生、そして仁美の妊娠と別に、家族を殺害したのは壇浩輝・佐保優作・新妻大介の3人ではないかと疑っています。
新妻が殺されたのは、真実をまだしゃべっていなかったが、近々しゃべってしまうと判断されたからだと推理しています。
23年前の過去の事件の動かぬ証拠はでてくるのでしょうか?
そして、証拠が照らす犯人は誰なのでしょうか?
真犯人が気になります!
ドラマキャストは?
・真野礼二役:錦戸亮
・沢口ノンナ役:新木優子
・虎丸良平役:船越栄一郎
まとめ
真野礼二の家族を殺害した犯人は誰なのでしょうか?
義一のいじめと仁美の強姦をした壇浩輝・佐保優作・新妻大介の3人はやはり非常に怪しいと思います。
しかし、仁美の妊娠は強姦が理由ではなかったことがDNA鑑定からわかりました。
仁美が強姦されて相談した担当の先生が、当時警察に相談しなかったことは、大きな疑問です。
仁美が傷ついて相談した先生と、体の関係をもってしまったと考えるのが自然に思えます。
真野礼二に近づいてきた先生は、仁美の妊娠が強姦の時であったことを願って礼二に協力をしたのかもしれません。
もしそうだとすれば、父親が自分である可能性が高くなったと判明した今、事件に対する協力的な態度が変化してくるかもしれません。
真相は原作漫画でも判明していませんが、ドラマでもどんな結末を用意するのかとても気になります。